2024年12月10日(火)

ネット炎上のかけらを拾いに

2019年1月9日

 同じアホならもらわにゃソンソン?

ZOZOTOWNの前澤友作社長(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

当選発表後はフォロワー数減

 ZOZOTOWNの前澤友作社長が年始から、100万円を100人にプレゼントするお年玉企画を発表。申し込み方法は、前澤社長のツイッターをフォローし、対象ツイートをリツイートするというもので、締切りとされた1月7日までに500万回以上リツイートされ、リツイート数で世界新記録に。

 前澤社長は8日午前中に当選者を発表し、「お金は使い方次第でこんなにもドキドキできるんだなと。これからももっともっと皆さんに楽しんでもらえるようなお金の使い方していきます」とツイート。いずれ第2弾を行うことも示唆している。

 一方で、この手法への批判や、問題点の指摘も上がった。

 BuzzFeedの記事(ZOZO前澤社長の「1億円お年玉」は規約違反? Twitter社に聞いてみた/2019年1月7日)では、フォロワー数を購入することや、キャンペーン応募のため複数アカウント作成について注意喚起を行わないことは規約違反にあたると指摘。ただ、前澤社長の行為は規約違反にあたらないとツイッター社から回答があったという。

 アジャイルメディア・ネットワーク取締役CMOでブロガーの徳力基彦氏は、ヤフーニュース個人の記事(前澤氏1億円バラマキ企画が示す、「広告」から考える時代の終わり/2019年1月7日)で、2018年中にフォロワー数を100万まで増やしたいと公言していたもののその約半数だった前澤社長が、広告費ではないかたちで金を使ってフォロワー数を増やしたことを指摘。「今回の企画は、前澤さんやZOZO側の読みが凄かった、と言うべき企画でしょう」としつつも、「(合計)1億円の当選者が発表された後に、前澤さんのフォロワーがどれぐらい減るのか、意外に減らないのか、に注目したいと思います」と含みを持たせた。

 この原稿を書いている8日17時現在、前澤社長のフォロワー数は約583万。13時には約610万のフォロワー数だっただめ、30万近く減っている。当選しなかったことを面白くないと感じる人は当然いるだろうから、ある程度減るのは想定内だろう。まさしく「人の心はお金で買える」が、「金の切れ目が縁の切れ目」を見ているような気持ちになる。

 また、騒動の一端として、前澤社長を騙る偽のアカウントが出現し、前澤社長本人が注意喚起を促したほか、「◯万円プレゼントするのでリツイートとフォローを」と類似ツイートをするアカウントも現れた。前澤社長本人は本当に1人につき100万円を送金しただろうが、匿名アカウントなど「どこの誰だかわからない」アカウントの場合、「当選した本人にだけ連絡した」とウソを言ってフォロワーを増やすこともたやすいので気をつけよう(騙されたところで金を取られるわけではないが)。


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