田部康喜のTV読本

2019年1月26日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 影山に憧れていた茅野は、その姿をカメラで追いかけていた。友達関係になることができたが、その理由はドラマの進行にしたがって明らかになってくる。

 影山がドーピングをしているという疑惑がSNSにアップされてから、級友たちが彼女を無視するようになって、机には「死ね」の文字が書かれた。親友としてかばわなければならない茅野も、同級生たちと同様に無視するようになった、と告白するのだった。

 第3回「Day-3」(1月20日)に至って、影山(上白石)が茅野(永野)と友達になった理由がわかる。影山につきまとう他校の男子高校生を追い払おうと、同級生で水泳部だった真壁翔(神尾楓珠)が負傷して選手生命を絶たれてしまう。真壁を見舞った茅野が、水泳部のマネージャーとなって影山を助けるように勧めるのだった。そのことを知った影山は「それじゃあ、わたしも友達にならなくちゃ」と。

 ドラマは、過去とクローズド・サークルのシーンを積み重ねながら、柊が問うている影山の自殺の原因が単純なものではないことが徐々にわかってくる。柊をめぐる人間模様がさらにドラマの奥行きを深めていく。

柊の本当の目的はなんなのか

 影山のドーピングの疑惑の映像――更衣室の影山のロッカーに手が伸びて薬物を取り出そうとしているシーンを、SNSでアップしたのは、宇佐美香帆(川栄李奈)であることがわかる。それでは、映像を撮影したのは誰か。宇佐美は映像が入ったDVDが自分のカバンの中に入っていたという。

 柊は食糧のおにぎりを届けるように、警察に要求する。やってきた捜査一課理事官の五十嵐徹(大友康平)は、柊に脅されて身に着けていた盗聴器を壊すが、その瞬間から柊と通じていることがわかる。隠し持ってきた拳銃を柊に渡して、自分自身が疑われないように、柊に殴るように命じるのだった。

 柊   あんたの生きる活力はなんだ?

 五十嵐 いわなくともわかっているだろ。刑事をやっているんだから。
     この結末はハッピーエンドにはならないぞ

 SNSの疑惑動画を撮影した生徒を明らかにするように、柊は学校を包囲している瀬ヶ谷署生活安全課少年係の郡司真人(椎名桔平)に要求する。郡司はかつて教師、暴力事件で教え子を失い、そのような犯罪を起こさなくするために刑事になった過去がある。

 閉じ込められた生徒を名乗るSNSによって誘導されて、郡司は影山のドーピング疑惑の映像を撮影した人物を誤ってしまう。

 最初の質問に対する茅野(永野)の答えが間違っていたことから、生徒1人が殺され、今度は5人が殺された。と、画面ではみえたのも束の間で、横たわった5人のなかでひとりが目を開けると、最初に殺されたはずの生徒が立っている。

 そのそばには、柊が。柊の本当の目的はなんなのか。そして、PCに向かって、事件の関係するSNSをチェックしながら柊が錠剤を飲むのは、いったいなぜなのだろうか。

  
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