チーム再建への道は前途多難
だが開幕前まではキーパーソンと目されていた欧州勢助っ人たちが揃ってモチベーションを低下させ、ことごとく期待を裏切ってしまっている元凶は、前記した〝超特殊〟なヴィッセルのクラブ事情にあるのかもしれない。前出の関係者は、こう補足した。
「リージョ氏の後釜となったのは今季のヘッドコーチを務め、昨季途中までチームを率いていた吉田孝行監督だ。だがイニエスタを獲得しながらもチームの低迷を招き、やむなく事実上の解任となったはず。
それにもかかわらず、後任がいないからといって付け焼刃で元監督をスライドさせてしまった。吉田監督に対して、
ちなみに同じ楽天が親会社のプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスは、今季はここまでパ・リーグ2位(13日現在)と好調モードをキープしているが……。
複数のメディアで報道される「三木谷会長の現場介入」について、6連敗となった5月12日ホームでの鹿島戦後の記者会見で、吉田監督は、これを否定している。
サッカー・Jリーグ、そしてプロ野球界において三木谷会長は各方面から「カネは出すが口も出すオーナー」と評されている。この〝超特殊〟なクラブが13日現在でJ1・13位と低迷している現状から何とか浮上を果たすためにはトップダウンの自粛こそ最善策だろうが、なかなかそう簡単にいきそうもない。現場介入を突っぱねられるだけの圧倒的な成績を残せるような世界的名将の再招聘を軸に再建を図るしかないのだろうか。いずれにせよ、ヴィッセル再建の前途は多難だ。
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