前向きに読み解く経済の裏側

2019年7月8日

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塚崎公義 (つかさき きみよし)

経済評論家

1981年 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の業務に従事。2005年 銀行を退職して久留米大学へ。現職は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は一個人として行うものであるため、肩書きは「経済評論家」とする。

性急な増税で景気を後退させるリスクの方がはるかに大

 こうして考えると、借金が巨額であるにもかかわらず、日本の財政が破綻する可能性は非常に小さいことがわかります。もちろん、南海トラフ大地震で日本経済が破綻してしまうケースなどを考えれば、財政も実質的に破綻するのでしょうが、それは考えても仕方のないことですから、本稿では触れないことにしましょう。

 「財政赤字は巨額だから、早急に緊縮財政を実施しないと、将来の財政破綻が防げなくなる」という人がいますが、そうではない、ということがご理解いただけたでしょうか。

 したがって筆者は、性急に増税して景気を悪化させるリスクを負うくらいなら、増税を急がず、増税しても失業が増えないようなタイミングを狙って増税をすれば良い、と考えているわけです。

 余談ですが、本稿は超少数説なので、読者の多くは納得されないでしょうが、「非常識だ」と切り捨てるのだけはやめていただきたいと思います。「塚崎はどこがどのように間違っているのだろう」と考えていただければ、読者の頭の体操になるでしょうから、ぜひ拙稿をお役立て下さい。

 頭の体操を楽しんだ結果、「間違いが見つからなかったから、塚崎説を信じることにする」という読者が少しでも出てくれば、望外の幸せでありますが(笑)。

  
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