AIによるバーチャルアシスタント
ところがチェックインして部屋に入るなり、携帯にチャットボットからのメッセージが届くのだ。アイビー(Ivy)という名前のAIによるバーチャルアシスタントが「何か困ったこと、用事があれば私にテキストメッセージを」と伝えてくる。WiFiの繋ぎ方が分からない、コーヒーメーカーの使い方が分からない(ちなみにこのホテルでは普通のコーヒーメーカーではなくカプセル式の大型エスプレッソマシンが用意されている)、などの疑問に答えてくれる。
このチャットは客側から停止することもできるが、停止しなければ滞在中に「ホテルでの滞在はいかがですか。何かご用はありませんか」などと再度聞いてくれるし、最後には「ホテルの滞在について、1から5で評価をお願いします」というメッセージも届く。
ロボットアシスタントは徐々に増えてきている、とは言えホテルで経験したのは初めてのことだった。ホテルとしては人件費という経費節約につながり、客としてもわざわざフロントに出向いたり電話をかけなくても携帯メールで要望を伝えることができる、など便利なシステムだと言える。
普通のホテルとは一味違う、ユニークな体験を楽しめるホテルだが、唯一欠点を挙げるとすれば、賑やかな場所柄かホテルの隣がライブハウスで深夜まで音楽が演奏され、観客の歓声などが窓を閉めていてもかなり聞こえる。一方でリノリウムの床は上階の音が響くのでは、と思えたがそれほどでもなかった。
価格もサンディエゴ中心部としてはリーズナブルだし、世界最高峰のデザイン会社が作り出したホテル、機会があれば宿泊してみてはどうだろう。
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