外交政策はトランプ有利
3回目のテレビ討論会でバイデン前副大統領はオバマ政権時代にアフガニスタンへの米兵増派に反対したと主張して、この点ではオバマ前大統領と距離を置きました。ウォーレン上院議員は「大統領に選ばれたら、即座にアフガニスタンから米兵を撤収する」と誓いました。
トランプ大統領はアフガニスタンの反政府勢力タリバンの幹部をワシントン郊外にある大統領山荘「キャンプデービット」に招いて「秘密会議」を持ち、アフガン戦争における和平合議に署名するつもりであったと、米メディアは報じました。ところが同大統領は突然、タリバンとの会議を「中止」しました。
しかし今後、アフガニスタンから米兵を撤収できれば、トランプ大統領はその成果を強調して、民主党の相手候補を封じ込めることができます。
テレビ討論会で民主党候補は、中国の知的財産権侵害の問題も取り上げ、同国を激しく批判しました。もしトランプ大統領が来年秋に行われる民主党大統領候補とのテレビ討論会までに、中国と知的財産権保護について合意を成立させることができれば、これも同大統領にとってプラス要因になります。
つまり、トランプ大統領にとってアフガニスタンからの米兵撤収と中国との知的財産権保護に関する合意は、選挙戦を有利に進め、民主党候補を破るうえで極めて重要な要素になるということです。