海野素央の Love Trumps Hate

2019年9月20日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

ファイナルステージに残るのは誰か?

 民主党大統領候補によるテレビ討論会は、来年4月までにあと9回開催される予定です。もちろん、各候補の政策に注目するわけですが、2016年の同党候補指名争いを振り返ってみると、それ以上に有権者の彼らに対する熱意のレベルや米メディアの役割を看過できません。

 米NBCニュースと米ウォール・ストリート・ジャーナル紙による共同世論調査では、選挙の勝敗を占ううえで重要なバロメーターになる「熱狂的」な候補に関する質問に対して、35%がウォーレン上院議員、25%がサンダース上院議員、23%がバイデン前副大統領を挙げています。ウォーレン氏に対する「熱狂度」は、2019年3月から15ポイントも上昇しました。一方、サンダース氏は3ポイント、バイデン氏は10ポイント下がっており、ウォーレン氏に勢いがあることを物語っています。

 前回の民主党候補指名争いでは、若者を取り込んだサンダース氏に対する熱狂度は、ライバルのヒラリー・クリントン元国務長官を上回っていました。米ニューヨーク・タイムズ紙は、最終的にトランプ大統領ではなくクリントン氏を支持しましたが、機密度の低い私用サーバーを使用して公務を行った「メール問題」をスクープし、エスタブリッシュメント(既存の支配層)の同氏に批判的な立場をとりました。米メディアは挑戦者のサンダース氏の政策及び信念を大きく取り上げ、同党の指名争いを盛り上げました。

 今回の民主党候補指名争いにおいて、米メディアはおそらくウォーレン氏をバイデン氏の本命の対抗馬にして、「バイデン対ウォーレン」の対立構図を作り、鮮明にしていくでしょう。

  
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