中東を読み解く

2019年9月24日

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テレビ番組のキャスターの影響力

 大統領が中止を決断した時、ペンス副大統領やボルトン補佐官はホワイトハウスにはいなかった。ペンス副大統領は「攻撃作戦が実施された後、長い夜を監視モニターに向き合わなければならない」(同紙)という思いでホワイトハウスに戻ってきたが、攻撃命令が撤回されたことに愕然としたという。

 同紙によると、中止を知ったポンペオ国務長官は強い疑念を呈し、ボルトン補佐官は激怒した。そして彼らは翌朝、もう一度驚くことになる。大統領がツイッターで攻撃計画を直前になって中止したことを自ら暴露したからだ。イランを刺激するようなことをあえて公表したことに衝撃を受けたのだ。

 トランプ大統領は突然の撤回の理由として、イラン側に150人の死者が出る可能性があったことを挙げたが、なぜ計画の説明を受けた時に言わずに、攻撃中止の理由にしたかは不明だ。同紙は大統領の行動の背景に、お気に入りのフォックス・ニュースのキャスター、タッカー・カールソン氏の存在があったことを示唆している。

 カールソン氏は20日前の数日、トランプ氏に対し、新しい戦争を始めるために大統領になったわけではなく、米国の終わりのない戦争から抜け出すために大統領になったことを指摘し、戦争を始めれば、再選の芽がなくなりかねない、と話したといわれる。大統領はそれまでもカールソン氏の発言を重視してきており、決断に影響を受けた可能性もある。

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