2024年4月24日(水)

“熱視線”ラグビーW杯2019の楽しみ方

2019年9月29日

強豪アイルランドにスクラムも組み負けずスタジアムを沸かせた(写真・編集部)

世界ランク2位を破った今だからこそ日本代表の真価が問われる

 また、この日、急遽メンバーに組み込まれた福岡堅樹は、「ジェイミーと相談しパフォーマンスを優先して、100%できる状態で出るほうがいいということで、最初はメンバーから外れていました。でも急遽出ることになり、サインプレー等の準備については、お互いに確認したり、入る人によって変わる(ディフェンスの)布陣もあるので、細かいコミュニケーションは前日と当日でやってうまく機能してくれてよかったです」と語り安堵の表情を浮かべた。

 最大の見せ場となったインターセプトのシーンは「100%ではない状態だったので、スピードが乗り切れなかったんです。走りながらモニターを見て、全然離せていないことがわかっていたので何とか味方につなごうと思いました。最終的にゲインしてマイボールという形で流れを変えるプレーができました。最低限の仕事にはなったかなと思っています。あれを取っていたら最高の形だったと思うんですけど、それは残り2戦でそういうトライを取りたいと思います」と意気込んだ。

 また、会場の雰囲気については「声援が後押しになりました。自分たちがいいプレーができたときの盛り上がりは日本のW杯を実感させてくれるような最高の声援でした。目標のベスト8に向けてチームとしてしっかり準備をしていきたい」と気を引き締めた。

 この日リザーブスタートだったキャプテンのリーチ・マイケルは、「リザーブと聞かされたときは、自分のパフィーマンスのせいだと思いました。そこはポジティブに切り替えてチームが勝つための準備をいつも通りやっていました。ベンチから見ていて、みんな頑張っていたので僕が出た時は、ボールキャリーから、タックルからガンガン行こうと覚悟をきめていました。強い日本を見せるとずっと言い続けてきてよかったと思っています」と振り返った。

 随所に好プレーを見せた姫野和樹は「勝って兜の緒を締めるじゃないですけど、残り2戦サモアもスコットランドも強敵なので気を引き締めていかなければなりません。今日は勝利の余韻に浸りますけど、明日以降は次の試合に向けてメンタル的にもチェンジしていきたいと思っています」と言葉を締めくくった。

 世界ランク2位のアイルランドを破った今だからこそ日本代表の真価が問われる。その強さ、全世界に示してほしい。

  
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