WEDGE REPORT

2019年11月17日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

人気のブルームバーグ氏参戦?

 しかし、党内には、左派色の強い候補ではトランプ氏を破ることは難しいという見方が少なくない。そういう声をバックにして参戦の機会をうかがっているのが、マイケル・ブルームバーグ氏(77)だ。

 元二ューヨーク市長、ブルームバーグ通信の創業者は、当初から出馬をささやかれていたが、「(候補者に)指名される確信がない限り出ない」と情勢を静観していた。報道担当者は先週、「ブルームバーグ氏は、今の民主党候補者の顔ぶれでは、トランプ大統領に勝てないと危機感を強めている」と明らかにした。

 もともと民主党員でありながら、同時多発テロ直後の2002年1月から、共和党の市長として3期12年間つとめた。中絶、同性婚に寛容、銃規制の強化などリベラルな政策でNYにとどまらず、全米で両党から幅広い人気を集めている。氏が参戦すれば、トップランナー躍り出る可能性がある。 

ヒラリー出馬はジョーク? 

 名前が出ては消え、消えては出る存在がある。前回、2016年の選挙で惜敗したご存じ、ヒラリー・クリントン女史(72)だ。

 11月12日、英BBCのラジオ番組に出演。「自分が大統領になっていたら世界やアメリカにどういう意味ををもっていたかいつも考えている」と大統領職になお、未練タップリの心境を吐露した。そのうえで「たくさんの人たちから(出馬を)考えるよう圧力を受けている」と述べ、「never never never say never」(絶対に絶対に絶対に、ないとはいわない)と思わせぶりな発言をしている。

 しかし、ヒラリー氏の出馬については現実味が薄い。2000年の選挙で、同様に一般投票では多数を獲得しながら選挙人数で及ばず敗北したアル・ゴア氏(民主党)が次の選挙への出馬がかなわなかった例があるからだ。

 「ヒラリーは冗談で有権者の反応を楽しんでいるのだろう」という見方が妥当だろう。

若い世代待望論も

 有力候補が高齢者揃いであることから、若い世代を待望する声も高まる可能性がある。

 11月に入ってからの一部の調査によると、インディアナ州サウスベンド市長、37歳のピート・ブティジェッジ氏が、アイオワ州で22%、夏の調査から大幅に支持率をあげ、バイデン、ウォーレン両氏のそれぞれ19、18%を押さえてトップに立った。

 アイオワ州は来年2月候補者選びのトップを切って党員集会が行われる極めて重要な州。

 氏はハーバード大卒、アフガニスタンにも従軍した経験もあり、弱々しいエリートとは異なる。台風の目になる可能性もある。

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