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2020年3月10日

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鈴木健二郎 (すずき・けんじろう)

住宅ローンスペシャリスト/ モゲチェック・プラザ

株式会社MFS モーゲージスペシャリスト。大学卒業後、2007年に積水ハウス株式会社に入社し、注文住宅及び集合住宅販売の営業に従事。その後イオン銀行にて住宅ローンの販売を行い、2017年からリクルートホールディングスFinTech推進室にて各金融機関と連携したサービスを提供。2018年にMFSに入社し、住宅ローンを借りるすべての人へ最適な住宅ローンを提供するべくサービスを提供中。

 新型コロナウイルスの警戒が続く中、私たちの暮らしにも「別の警報」が鳴り始めている。それはテレワークという働き方から見つけ出されるであろう、令和の働き方改革だ。

 テレワークと言えば「満員電車に乗らなくても良い」「自分のペースで仕事ができて生産性が上がる」などのメリットがある一方、成果物が目に見えてわかってしまうため、成果を上げていない人が浮き彫りになりやすいという特徴もある。社内では上手く立ち回っていても、実際には会社に貢献していない、仕事をするフリが上手い、などの隠れ窓際族にとっては冷や汗ものではないだろうか。

 さらにコロナが長引きテレワークでの仕事が一般的になってくると、今まで社内で行ってきた慣例にも変化が出てくるであろう。例えば、形式的な長い会議やお茶くみ、広いオフィスであれば立派などの考え方は淘汰されていくかもしれない。その結果、社内での業務にも変更が生じてきて、時には人員整理のために希望退職者を会社側が募るケースも出てくるかもしれない。

 コロナウイルスをきっかけに働き方が大きく変わりそうな日本であるが、一般家庭で気になるのは懐事情だろう。万が一収入が減少するケースを想定して今からどのように備えれば良いのだろうか? 人生最大の借金とも言われる住宅ローンの視点から、対処法をお伝えしたい。

(Qvasimodo/gettyimages)

失業保障特約に加入しておく

 「失業」というリスクを考慮した特約も、住宅ローンには存在する。失業時に保険金でのローン返済ができるもので、再就職するまで最長6カ月間の返済が保障されるものが多い。必要な特約料は借入額100万円あたり月額800円くらいだったり、他の疾病保証に付随されていたり、今借り入れている住宅ローンへの金利上乗せだったりで、条件は金融機関によって異なる。実際に、今まで私がご相談を受けてきたお客様の中には「成績次第でクビ」を言い渡される可能性が高い外資系企業お勤めの方が加入されることもあった。

 失業保険の加入には注意点もある。まず会社在職中にしか加入ができず、倒産や会社事情による解雇などの会社事情の退職にしか適用されない点だ。自ら進んでの退職は対象外となる。また、取り扱い金融機関が限られるため、自身が借り入れをしている金融機関で利用できるかを確認する必要もある。

コロナやインフルエンザでも返済が保障される入院保障も!

 万が一コロナウイルスに感染してしまい、入院にいたってしまうケースもあるかもしれない。正社員なら会社も配慮してくれるだろうが、非正社員の場合にはこれが原因で休職などの収入減にいたってしまう危険性もある。そのようなケースに備えるために「入院保障付き住宅ローン」を検討する方法もある。コロナウイルスのような新しい病気にも対応可能な金融機関も早速出てきており、弊社でも大手信託銀行や地銀で確認がとれている。

 具体的には、入院または医師の指示により自宅療養(就業不能状態)となり、ローン返済日を迎えた場合、その月のローン返済額を全額保障してくれる。保障される期間や内容は各金融機関によって期間が異なってくるため確認が必要だが、コロナウイルス以外にもインフルエンザや怪我のような身近な病気で入院でも適用されるため汎用性は比較的広い。費用は、現在の借入額に金利上乗せをすることが多く、上乗せされる金利は0.15%〜と様々だ。0.15%上乗せであれば、3000万円で35年間の借り入れの場合、追加費用は月々支払いで約2000円程度だ。

 ただし、コロナウイルスにより入院患者数が莫大な数となった場合、保険会社が自社の資本力で対応しきれなくなる可能性もある。その場合には適用対象外となる可能性もあるため、そこは頭にいれておきたい。現在程度の入院患者数であれば、十分に適用範囲内だろう。

 住宅ローンは毎月定額が口座から引き落とされることが多く、あまり節約を意識しない支出でもある。今は支払いができているため気にかけていないかもしれないが、このまま働き方改革が進めばいつの日か支払い困難に陥る日が来るかもしれない。収入を増やすことにはある程度の時間がかかるため、まずは家計の土台部分からしっかりと見直しおよび対策を立てることをおすすめする。

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