欧米よりも早く7月5日を迎えた日本では、在日ウイグル人と日本人支援者らが昨年同様、中国大使館前で抗議活動を行なった。考えてみれば、こういう活動が毎年の「恒例」となること自体、実に悲しいことである。しかし、日本を皮切りに世界各地でこの日、亡命ウイグル人らが同様の抗議活動を行なった。
東京で抗議活動を行なったイリハム氏はいう。「5月の代表者大会は、多くの日本人のご支援によって無事開催できました。しかし、まだまだ日本でわれわれの問題への認知度は低いということを痛感しています」
筆者がチベット問題などを論じているとよく受ける質問がある。それは、「チベットの状況が改善されるために私たち日本人ができることは何か?」との問いだ。答えは「チベットに強い関心を寄せ続ける」ということ以外にはない。ウイグルについても同じく、私たちが強く関心を寄せ続けることにしか事態打開の道はない。つい、「政治家は何をしている」といいたくもなるが、政治家は国民の鏡。多くの国民の関心があれば政治家は動かざるを得なくなる。まさに私たちの人権意識と民主主義がいま、試されているのである。
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