サイバー空間で「知識のストック」は可能か?
シリコンバレーに代表されるように、イノベーションは一つの場所に「群生」するという現象が見られる。それは有能な人材が集って、知識が集積されるからだ。サイバー空間にも「知識のストック」することは可能なのだろうか?
「サイバー空間に知識をストックするには、ウィキペディアのようなプラットホームが必要になります。それと合わせて、参加者が専門性によって結ばれている必要があると思います。前提となる知識を共有していれば、情報共有にあたってサイバー空間でもロスが少ないということです。
ただし、これが違う領域となるとそう簡単ではありません。イノベーションを起こすには、多様性も必要になってくるので、難しい点ではあります。
別の言い方をすれば、新規性がとても高いプロジェクトをサイバー空間で行うことはかなり大きなチャレンジですが、既存のモノゴトをベースに改良してくようなイノベーションの場合には共有する知識が積みあがっていくという点で、サイバー空間でもやりやすいと思います」
イノベーションの起点と言えば、大学ものその一つだが、清水さんは来年以降、変わっていくのではないかと指摘する。
「すでに大教室で行うような授業はオンデマンドになっていて、ゼミのようにインタラクティブな場面では対面となっていて、使い分けが起きています。こうした中で、対面で行う授業の大切さに改めて気づかされています」
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