2024年11月24日(日)

故郷のメディアはいま

2012年10月16日

 百田は学生時代、企画・制作責任者の松本修がディレクターを務めていた『ラブアタック!』に出演した。この縁で放送作家になったのだが、30年以上の付き合いがある松本について、「好奇心と自分の感度を大切にするのが松本さんの原点。彼は強い権限を持ち失敗したらきっちり責任をとりますが、自分のメンツにこだわって強権発動するタイプではありません。社員からアルバイトまでどんな立場であっても、『松本さん、それ違いますよ』と言える雰囲気を持っている人なんです。番組成功の秘訣はそこにあるんじゃないですか」と語っている。

「ライバルはスピルバーグ」

 さて探偵といえば、シャーロック・ホームズとワトソン君のコンビ、金田一耕助、名探偵コナンなどを思い出す向きには、何とも頼りない探偵さんたちだが、制作スタッフを含めた『探偵!』軍団はなかなかのものだ。

 長くプロデューサー、チーフプロデューサーを務めてきた松本は、「やりたいネタだけしか引き受けない」「自分が面白いと思わん限り、引き受けない」ディレクター陣に構成作家、アルバイトの学生を含めた制作集団を「日本のスピルバーグ軍団」と呼んでいる。1972年ABCに入社後、『ラブアタック!』『三角ゲーム・ピタゴラス』夜這い番組とも言われた『合コン!合宿!解放区』など一貫してバラエティ番組の制作に携わってきた松本はこう語っている。

 「よくライバル番組は何ですか? と聞かれるんですが、私は『日本にはない。彼らのライバルはスピルバーグだ』と答えています。スタッフで会議をしていると、スピルバーグ大絶賛大会になるんですよ」

 スティーブン・スピルバーグを中心とした腕利きの製作者が揃っているということではなく、スピルバーグのことを語り始めると時間を忘れて夢中になる制作スタッフばかりという意味なのだが。

通りすがりの人も番組に協力

 今年5月25日放送分(東京6月9日)では、「7歳の息子はピンマイクに興味を持っていている。ホンモノのマイクを購入してやりたいが、カネがない。是非実物のピンマイクを息子につけてやって欲しい」「双子の男の子を保育園に入園させるため、その第一歩として書類を提出しなければならない。書類には自宅から園まで歩いて何分かかるか記入する必要がある。大人の足では7~8分だが、ハイハイしか出来ない子どもが何分かかるか測ってみたい」などの依頼を取り上げた。


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