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中東を読み解く

2021年5月16日

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ロケット3万発?を貯蔵

 だが、長期戦になれば、圧倒的なイスラエルの軍事力の前につぶされてしまいかねない。このためハマスはすでにロケット弾の威力を十分にイスラエル側に示し、またパレスチナ人の支持をより拡大したとして、早期に収拾したい思惑と見られている。

 イスラエルのネタニヤフ首相がハマスからの停戦要求を拒否したことを明らかにし、またハマスのスポークスマンが条件付きながら停戦を提案したことなどからハマス側が停戦を望んでいるのは確かだろう。しかし、イスラエルはハマスのロケット弾の射程距離が延び、正確性を格段に増していることから、この機会にロケット能力を破壊したいと考えているようだ。

 ハマスが保有するロケット弾は1万発とも3万発とも言われるが、実態は不明。ほとんどが射程10キロ~20キロの短距離ロケットと見られている。だが、ガザ地区から約80キロのテルアビブやエルサレムに着弾したロケット弾もあり、イスラエル側を驚かせた。米紙によると、ハマスのスポークスマンはテルアビブに撃ち込んだ新型ロケット弾を「アイシュ250」と呼び、射程距離が240キロあるとしている。

 米ワシントン・ポストなどによると、ロケットはかつてエジプトとガザをつなぐ秘密トンネルを通してイランのファジル・ロケットやシリアのM302などが密輸された。現在は自前の兵器工場で生産しているとされる。ノウハウなどはイランやレバノンの武装組織ヒズボラが支援していると見られている。

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