2024年11月21日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年10月29日

 中国の有識者達も、インターネットが中国政治に及ぼす巨大な影響を認識している。ある者は、ネット参加は「政治参加」でもあり、民主主義を補完する、と言う。ある者は、ネット管理は問題で、地方の幹部の批判は出来るが中央の首脳部は批判できないし、現在は様々な考えがあり議論は盛んだが、同時に管理されている、と話す。中国のサイバー市民の行動は、大きなうねりとなり、中央政府の管理は、相当の努力とエネルギーを要し、終わりのない作業となろう。

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 昨年、「アラブの春」が起きた時、IT革命の影響が指摘され、中国はどうなるのか、との問いが投げかけられました。その問いに対して、上記カウフマンの記事は、一つの解を与えています。すなわち、地方の幹部はネットの恐怖にさらされていますが、中央では、インターネットを、今のところ、完璧に管理しているということです。ただ、長期的には、「サイバー市民」の行動が大きくなり、完璧な管理は難しくなると結論付けています。

 中国のサイバー部隊は、何万人もいると言われていますが、対する、サイバー市民の数は3億人以上というのには驚かされます。オバマ米大統領のTwitterのフォロワーが2000万人、Lady Gagaのそれが3000万人という数から言っても、Weiboの恐怖が存在してもおかしくありません。

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