ターゲットの新木優子との〝恋物語〟
丈一郎は、警視庁のSOS(シークレット・オペレーション・サービス)に所属する、殺し屋だというのである。テロ組織や法の網をくぐりぬけている人物を、事故を装って殺すというのである。しかも、そのトップが綿谷(水野)だという。
そして、丈一郎を殺したのは、うれっこ漫画家の鳴宮美月(新木優子)だという。鳴宮は、テロ組織に多額の資金を提供していて、これまでは漫画家としても表にでてこなかったが、このところ、雑誌などのインタビューを受けるようになった。SOSとしては、テロ組織とともに鳴宮が動き出す予兆ではないかと考えて、丈一郎に鳴宮殺害の指令を出した。
柊(中川)は、丈一郎(藤木)による訓練が何のためだったかを悟る。危険な殺し屋をしている、丈一郎と暮らしている自分に危機が迫ったときの対処を学んでいたことを。
そして、丈一郎の代わりに、自分が鳴宮(新木)殺害の指令を実行する訓練ができていることにも気づく。
任務を引き受けた、柊だったが、生来の「間の悪さ」が出てしまって、なかなか鳴海(新木)を殺害することができない。それどころか、鳴宮の危機を救ってしまうのである。
漫画大賞受賞式の会場で、シャンデリアが突然、鳴宮の頭上で落ちた瞬間、柊は走り込んで、鳴宮に横っ飛びに飛びついてなぎ倒すようにして、助ける。自分の手首を痛めてしまう。「なにやってんだ、オレは。殺さなければならないのに助けて」と。
鳴宮を狙うもうひとりの殺し屋が現れる。世界をまたにかけて活躍しているモデル・八乙女流星(鈴木伸之)である。殺しに美学を求める「デス・プリンス」と呼ばれる。
八乙女は、鳴宮のファンをよそおって近づき、ブータン製のキャンドルをプレゼントする。鳴宮は、自宅でそれに灯をともしてベッドで眠りこんでしまう。
一方の柊(中川)は、鳴宮の部屋に忍び込んで殺そうとした瞬間、排気口を伝わるようにして、小さな赤いボールが飛び込んでくる。そして、そのボールは徐々に膨らんでくる。風船のようになったボールのなかに、粉塵が詰め込まれているのに、柊は気づく。丈一郎(藤木)から習っていた、粉塵爆発による殺人である。柊は、急いでキャンドルの炎を消して、鳴宮のベッドのしたに隠れる。
屋上に逃れた鳴宮を追っていくと、手すりが外れて、落下寸前の彼女を柊は手首をつかんで、引っ張り上げて再び助けてしまう。
そして、鳴宮から「私のボディガードになって!」と叫ばれるのである。
中川大志と新木優子コンビの恋の行方が楽しみである。
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