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田部康喜のTV読本

2021年7月24日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

駅前でのシングルマザーとシングルファーザーの掛け合い

 「どんな名優も、子どもと動物には勝てない」といわれることがある。このドラマの子役たちのどれも素晴らしい演技をみせている。

 陽は俊平にいう。「おにいちゃん(大地)のママ(めいく)が帰ってこないのは、蒼ちゃんのお家がわからなくなって、迷子になったんじゃない?パパ、探しにいってあげてよ」と。

 「そうだな、ここで待っているだけじゃ、なにもしてないのと同じだな」

 俊平は、自転車を闇雲にこいで、めいく(岸井)を探しに出る。そして、駅前に集まった人前で、ギターでメロディーを口ずさんでいる彼女をみつける。

 演奏が終わったあと、俊平はめいくにかけよって、こういうのだった。

 「大地君は大人です。でもまだ子どもなんです。本当は寂しがっています。手を離さないで、ずっと一緒にいてあげてください」

 「あんたに言われなくても、歌っている時にも離れられなくて困っているの」

 「思っていた通りでした」

 「あんた、私のことなにを知ってるの?」

 「タバスコが好きなこと以外、ほとんどしりません!さあ、帰りましょう」

 「わかった。帰ろう」

 俊平とめいくが、「にじや」の暖簾をくぐると、「ガツンと」いってやろうと、蒼介が身構える。すると、礼がめいくの間近に迫って、抱きしめるのだった。「おかえりなさい」と。

 蒼介が不満顔をすると、礼は「男性はハグできないでしょ」とほほ笑む。

 蒼介は、礼から教わった「アンガー・マネジメント」の数を数え始める。100を超えていっても、まだやめようとしない。

 東京2020による中断のあと、ドラマはどのように展開するのか。楽しみである。

  
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