2024年4月15日(月)

Wedge REPORT

2021年7月31日

マッチする学生に採用試験を受けてもらえる仕組みづくりにこだわりたい

 2年間で新卒の入社数は12人で、2021年7月現在、退職者数は1人。定着率は高い。内定辞退者はいない。採用の精度を高めるための同社の取り組みとして、書類選考やグループワーク(エントリー者が数人で、特定のテーマで討議をする)、面接試験(1回につき平均1時間)、社員面談などがある。それ以外に、亀田氏が特に力を入るのが質の高い母集団形成だ。同社の事業や経営理念、文化、社員たちと合う学生からのエントリー者を増やし、採用できるようにしている。

 施策の1つは、人材紹介会社からの紹介だ。約10の紹介会社の担当者と密に連絡をとり、会社として求めている人材(学生)を具体的に伝え、共有する。そのうえで紹介を受け、好ましいと思える学生には会社説明会を受けるように誘う。

 2つめは、スカウト。学生をスカウトするウェブサイト「オファーボックス」を使用し、その中から求めている人材を選び、会社説明会を受けることを打診する。

 3つめとして、自社のホームページに、エントリーできるページを設けている。

 4つめは、亀田氏自らが運営するTwitterだ。2020年8月に始め、現在フォロワ―は約2300人。Twitterを通じての就活についての相談も随時受ける。これらを通じて情報発信を繰り返し、学生などと接点を持つようにしている。

 求人サイトに求人広告を載せることはしていない、という。依然として、多くの大企業、中堅企業、ベンチャー企業、中小企業が学生を採用する際に求人サイトを使う。その意味では、差別化をしているとも言える。

 「新卒に限らず、求人サイトは広い範囲の人材を対象にする傾向があると私は思う。その方法は、弊社には現時点では合わないのかもしれない。私たちの事業や経営理念、風土などに合い、入社後にハマるような人を求めている。そのためには、たくさんのエントリー者をやみくもに集めるよりは、私たちにマッチする学生に採用試験を受けてもらえる仕組みづくりにこだわりたい。その意味での質を守ることは大切にしていきたい」(亀田氏)

 亀田氏は今後の課題として、会社のさらなる認知度と内定に至るまでの精度の向上を挙げる。「SNSやWEBマーケティングの観点で、私たちが求める人材にとって魅力的なコンテンツを充実させたい。そして、目指すビジョンやミッションを明確にわかりやすく表現し、活躍してもらえる人材に精度高くリーチできる仕組みをつくりたい」。

 ビズメイツの新卒採用が着実で、堅実で、確実であり、独自路線をゆくことがわかる。筆者がベンチャー企業の新卒採用を取材すると、総じて課題や問題点が目立つ。それらと比べると、堅実な路線とも言える。それを可能にしているのは、事業の安定成長なのではないか、と思う。事業の大きな柱があってこそ、人は成長することを示しているケースとも言えよう。

  
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