Wedge REPORT

2021年7月31日

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 ビジネス英語に特化したオンライン英会話スクールを展開するビズメイツ(東京都千代田区、代表取締役 鈴木伸明、正社員67人)は、2020年4月に2012年の創業以来初の新卒者(主に大卒、大学院修士修了)の採用をした。2021年7月現在、22年4月入社の新卒者の採用試験を終えつつある。すでに23年4月入社の採用に向けて準備を始めている。

(metamorworks/gettyimages)

 過去2年(20年、21年入社)の採用者数、卒業大学・学部は以下の通りだ。

◆2020年(4人採用)
●ビジネス総合職(営業、マーケティング、商品開発、カスタマーサポート、人材エージェント、事業企画、管理など)、2人:成蹊大学経済学部、日本大学理工学部

●エンジニア総合職(システムエンジニア、プログラマーなど)、2人:青山学院大学理工学部、専門学校HAL東京2年制WEB学科

◆2021年(8人採用)
●ビジネス総合職、6人:早稲田大学文学部、上智大学国際教養学部、関西学院大学経済学部、獨協大学外国語学部、明治学院大学経済学部、関西外国語大学外国語学部

●エンジニア総合職、2人:北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科、九州工業大学大学院生命体工学研究科

 21年の採用試験へのエントリー者数は約400人で、8人を採用。約50倍となる。筆者が取材を通じて知る限りでは新卒採用をスタートし、2年目でこのエントリー者数と倍率ならば採用力のレベルは相当に高い。通常、大半のベンチャー企業は新卒採用を始めて2年目ならばエントリー者数が100人以下となる。5年目になっても、半数以上は100人以下が多い。

 同社の場合、2年で約400人を確保するほどのブランド力があるから、一定の入学難易度を超える大学を卒業した人が入社しているのだと筆者は思う。これに対して、採用責任者の取締役コーポレートデザイン本部長木村健氏はこう答える。

 「卒業見込みの大学や学部だけで採否を決めているわけではないが、結果として入学難易度が相対的に高い学生が内定となる傾向はある。弊社の事業に関心を持つのは海外留学や海外経験が豊富で、語学力が高い学生が多い。エントリー者には留学生(外国籍)や3か国語を流ちょうに話す学生もいる」

取締役コーポレートデザイン本部長 木村健氏

 筆者が一流大企業やメガベンチャー企業の人事部の役職者に取材時に尋ねると、総合職のプレエントリーが毎年平均5~12万人、本エントリーが5000人~1万5000人の場合が多い。内定者は、20~60人がオーソドックス。そのことを木村氏に問うと、次のように答えた。

 「現時点では400人前後のエントリー者だが、弊社が求める人材を採用できている。2022年4月入社の新卒採用では、その数を大きく上回る見込みだ。優秀な人材を惹きつけるためには、より多くの方に魅力的に思っていただける情報発信は必要。ただし、まずは弊社の理念や事業、社風や風土と合う方であることが何よりも大切。このあたりは、特に重視していきたい」

経験や得意分野、適性が生きて、その仕事にハマることが大事

 創業の2012年から主力事業のオンライン英会話スクールは講義(レッスン)や講師の質の高さが評価され、契約者(個人や企業、団体など)が年々増えてきた。業績は毎期拡大し、中途採用を中心に採用を続けている。そのなかで2018年に鈴木伸明社長の強い思いのもと、新卒採用を本格化させた。

 「中途採用では、その時々に必要なスキルを持つ人材を採用する傾向がある。それも大事なことで、今後も重視していく。新卒採用では、私たちとともに将来の経営風土や文化を作っていくことができうる人を選びたい。その思いは中途採用でも変わらないが、新卒者はより一層組織に馴染みやすいのではないかと思っている。その意味で“会社の将来への重要な投資”と考えている」(木村取締役)

 同社の新卒採用プロセスは、「即戦力」として雇う中途採用に近いものがある。ビジネス総合職として採用するため、入社後は状況に応じて営業やマーケティング、商品開発など様々な部署で仕事をする可能性はある。一方で、入社時には得意分野で早く活躍できるような部署や仕事を会社の側から提示して採用試験を進めているのだ。ここが、特に大企業や中堅企業、中小企業とは異なるところだろう。新卒採用担当者・亀田菜月氏は、こう説明する。

新卒採用担当者・亀田菜月氏

 「面接試験では、このポジションで採用したら、活躍できるのではないかと思える部署や仕事を私から個々の学生に伝えるようにしている。早期に戦力になるためには本人の経験や得意分野、適性が生きて、その仕事にハマることが大事だと思う。このあたりまで含めて丁寧に説明し、納得してもらったうえで内定を出している」

 亀田氏が各部署で求められる仕事力や経験、知識や素養、性格や気質を念入りにリサーチし、把握しているがゆえに、その部署や仕事にはまるか否かを判断できるのだろう。各部署(ランゲージソリューション事業部、タレントソリューション事業部、ITイノベーション推進室)から事業部長クラスが参加し、新卒採用活動を実施。最終の意思決定は、鈴木社長。チームメンバーで密にコミュニケーションを取り、候補者に関する情報共有を徹底する。

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