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田部康喜のTV読本

2021年10月2日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

杉村 「僕も長い間、人に会いたくなくて引きこもっていたんだ。さすがに30歳近くになって、これはまずいと思って法科大学院に入って、猛勉強して弁護士になったんだ。聖地の島に行きたかったんだよね。僕もファンなんだ」

 入り口の外から、2階の息子に向かって話しかけると、釣り船の事故を望遠レンズのカメラで録画した、メディアを放り投げてきた。「動画が入っている」と。事務所で再生してみると、被害者が波にのまれているのがわかった。メンバーたちは「緊急避難の証拠だ」と、躍り上がる。

 しかし、鷹野(亀梨)は、「殺人だ。わくわくしてきた」と、言い切る。

法廷で明かされる「真実」

 裁判の弁護士による、被告人尋問。鷹野(亀梨)は、先の録画を法廷で流して、被告の保坂(筧)に語りかける。

 「これは、あなたの無実を証明する証拠です。あなたは無罪になるでしょう。それでいいんですか?あなたが望んでいたことは果たされましたか?」

 保坂(筧)の息子が2年前に、死んだ。大手飲食チェーンに就職後、過労自殺したことを明らかにする。実際は、過労と自殺の関連は明らかにされなかった。

 「釣りの趣味もなく、泳ぎも得意ではない、あなたが、2時間もかけてボート店で働き始めたのはどうしてですか?あなたは、亡くなった倉橋さんが常連だったのを知っていたのですね。もう一度聞きます。あなたの望みは達せられましたか?」

 被告の保坂は、釣り船に乗って、息子の死について、名前を伏せたまま、倉橋に聞いたのだという。倉橋の答えはこうだったと。

 「死んだ奴が馬鹿だ。『ノアの箱舟』に乗れるのは、俺たちみたいな一部なんだ」と。

 「それで、危険な海域に行って、船を転覆させたのですね?」

 「『ノアの箱舟』でいいはずはない」

 「民事でブラック企業の実態を明らかにすることもできる。俺は全力で応援します。そのためには、まだまだやることがある。反省し、罪を償うことです」と、鷹野(亀梨)がいうと、保坂(筧)は「申し訳ありませんでした」と頭を下げて、罪を認めるのだった。

 鷹野(亀梨)は、恋人の雨宮久美子(大島優子)のマンションを訪れる。久美子は、ベッドに寝たままで、目を見開いている。鷹野の話しかけに、応えることはできないが、理解しているようである。

 ドラマは、鷹野と久美子の関係と、鷹野がなぜ弁護士になったのか、いずれ明らかになるのだろう。

  
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