2022年8月14日(日)

2021年回顧と2022年展望

2021年12月31日

»著者プロフィール
閉じる

中島章隆 (なかじま・ふみたか)

元毎日新聞運動部長・論説委員

なかじま・ふみたか 1952年長野県生まれ。元毎日新聞運動部長・論説委員。現在は立教大講師、東京プロ野球記者OBクラブ理事。月刊政策情報誌「毎日フォーラム」で2009年から「スポーツを読む」を連載している。

 前半戦だけで日本人最多本塁打記録を更新した。オールスターゲームでは前日恒例のホームラン競争に出場し、試合では「DH解除」の特別ルールまで用意させた。本塁打46本は本塁打王のタイトルに2本及ばず、投手としての9勝(2敗)は2桁勝利には惜しくも届かなかったが、01年のイチロー(マリナーズ)以来日本人選手2人目のリーグMVPに輝いた。しかも投票した全米30人の記者全員が大谷を1位にする「満票」での選出だった。

 米国で活躍したスポーツ選手は大谷だけではなかった。ゴルフの祭典、4月のマスターズ・トーナメントでは松山英樹が初優勝し、栄光のグリーンジャケットにそでを通した。男子ゴルフの4大メジャー大会で日本人が優勝するのは初めてで、松山は14年から本格的に米ツアーに参戦して8年目での快挙だった。

 オーガスタ・ナショナルGCではマスターズに先駆けて行われた女子アマチュア選手権で、17歳の梶谷翼(滝川二高)がアジア人として初めて優勝しており、松山の優勝の先導役を果たした。

 さらに女子ゴルフの最高峰、6月の全米女子オープン選手権では日本から参戦した笹生優花と畑岡奈紗の2人によるプレーオフとなり、笹生が初優勝した。19歳11カ月17日の優勝は最年少記録だった。女子ゴルフの4大大会ではこれまで1977年全米女子プロの樋口久子、2019年全英女子オープンの渋野日向子が優勝している。

大相撲では世代交代

 日本のプロ野球は観客の入場制限など、コロナ対策のためさまざまな制約があったものの両リーグとも各チーム143試合を行った。9イニング打ち切りのため、引き分け試合数が異常に増えた中、セ・リーグは東京ヤクルトスワローズ、パ・リーグはオリックス・バファローズと、前年最下位チームがそろって頂点に立った。日本シリーズは僅少差の接戦が続いたが、ヤクルトが4勝2敗で制し、20年ぶりに日本一に輝いた。

 大相撲では大きな世代交代の動きがあった。歴代最多の45回優勝の大記録を樹立した第69代横綱白鵬が9月の秋場所後に引退し、年寄間垣を襲名した。優勝回数以外にも幕内通算1093勝、横綱在位84場所、年間最多勝10度など記録づくめの土俵生活だった。

 白鵬と同じモンゴル出身の横綱鶴竜も3月に引退したが、やはりモンゴル出身で、けがや病気で大関から陥落、一時は序二段まで番付を落としていた照ノ富士が7月の名古屋場所後に第73代横綱に昇進した。新横綱の秋場所、続く九州場所と連続優勝を飾り、白鵬がいなくなった大相撲を一人で支えた。

関連記事

新着記事

»もっと見る