トランプ「参戦」?
中間選挙で息がかかった多くの候補を当選させたいトランプ前大統領は、バイデン・プーチン両大統領の外交交渉の駆け引きを傍観していないだろう。
トランプ氏は、米ニューヨーク・タイムズ紙のマギー・ヘイバーマン記者にホワイトハウスを去ってからも北朝鮮の金正恩総書記と連絡をとっていると語った。仮にプーチン氏とも良好な関係を維持しているならば、トランプ氏は北朝鮮問題とウクライナ危機を武器にしてバイデン氏に揺さぶりをかけることが可能だ。バイデン氏とプーチン氏の戦いに、トランプ氏も「参戦」してくるかもしれない。
だが、バイデン大統領はトランプ氏とはまったく異なった目的でウクライナ危機に取り組んでいる。バイデン氏にとって外交努力は中間選挙を意識して政治的得点を稼ぐためでも、米国民の目を新型コロナとインフレから逸らすためでもない。
バイデン大統領は自由と民主主義を死守するという強い信念と価値観に基づいて、ウクライナ危機に取り組んでいるのだ。