日本の漁業 こうすれば復活できる

2022年5月9日

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片野 歩 (かたの・あゆむ)

水産会社社員

東京生まれ。早稲田大学卒。2015年水産物の持続可能性(サスティナビリティー)を議論する国際会議シーフードサミットで日本人初の最優秀賞を政策提言(Advocacy)部門で受賞。1990年より、最前線で北欧を主体とした水産物の買付業務に携わる。特に世界第2位の輸出国として成長を続けているノルウェーには、20年以上、毎年訪問を続け、日本の水産業との違いを目の当たりにしてきた。著書に『日本の水産資源管理』(慶應義塾大学出版会) 『日本の漁業が崩壊する本当の理由』『魚はどこに消えた?』(ともにウェッジ)、『日本の水産業は復活できる!』(日本経済新聞出版社)、「ノルウェーの水産資源管理改革」(八田達夫・髙田眞著、『日本の農林水産業』<日本経済新聞出版社>所収)。

(SAIGLOBALNT/gettyimages)

 燃料高騰が、さまざまな交通機関、そして漁船にも影響を及ぼしています。ロシアのウクライナ侵攻により、さらに上昇することが懸念されています。漁業と燃料の関係と、その対策方法について、海外との比較を通じて気付いていただければと思います。

(出所)エネルギー庁「石油製品価格調査」を基にウェッジ作成 写真を拡大

 下の表は漁業会社(漁船漁業を営む会社経営体)における経費(漁労支出)を示していますが、その中で、経費に占める燃料代の比率が読み取れます。燃料費(油代)は、2012~19年の8年間の平均で16.6%と労務費の31.2%に次ぐ費用となっています。

(出所)水産白書 写真を拡大

燃料を減らす工夫とは何か?

 燃料費高騰は世界の需給関係に影響されるため、不可避な面もあります。しかし、あまり知られていませんが、わが国の漁業で使う燃料代については、実にもったいない状態が続いているのです。燃料費の高騰は世界の漁業者の共通の悩みですが、ノルウェーなど水産資源管理に成功している国々での対策は参考になります。

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