2024年7月27日(土)

Wedge SPECIAL REPORT

2022年3月2日

「Wedge」2022年3月号に掲載され、好評を博している特集「魚も漁師も消えゆく日本 復活の方法はこれしかない」記事の内容を一部、限定公開いたします。全文は、末尾のリンク先(Wedge Online Premium)にてご購入ください。
MIHTIANDER/GETTYIMAGES
 

 「記録的不漁」「こんなに獲れない年は今までない」──。サンマ、サケ、スルメイカ、ハタハタ、イカナゴ、シシャモをはじめ、日本中で魚が獲れなくなったという報道が続いている。「過去最低を更新」という言葉にも、多くの日本人はもはや慣れきってしまっているのではないだろうか。

 事実、日本全体の水揚げ量は減少し続けている。1980年代の約1200万㌧をピークに減り続け、2020年では約400万㌧と往時の3分の1となってしまった。

 魚が減少している原因として、①海水温上昇(数十年間隔で起きる地球規模の海洋変動「レジームシフト」を含む)、②外国船による漁獲、③海の変化により獲れる魚が変わる「魚種交代」、④鯨による食害などが挙げられている。確かにそれらが影響していないわけではない。だが、それぞれを科学的根拠に基づき国際的に議論されている事実から俯瞰すると、いかにわれわれが「魚が減った本当の理由」を、大きく〝誤解〟しているかが分かる。本稿では、客観的な事実を基に、具体的に解説する。「間違った前提による政策」では日本の漁業が再興せず、将来に大きな禍根を残すことになる。

 「日本」という限られたフレームで見ると、漁業や水産業は、高齢化による後継者不足で、水揚げ量の減少に伴い収入も減ってしまった、大変な一次産業と映る。かつては魚がたくさん獲れて海は豊かだった──。そんな「昔は良かった」という想いが全国津々浦々に残っている。「今年こそは」と臨んでみても、残念ながら水揚げ量は回復するどころか、むしろその逆である。

 なぜ魚が獲れないのだろうか。それは、……

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