2022年8月12日(金)

Wedge OPINION

2022年5月25日

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秋山信将 (あきやま・のぶまさ)

一橋大学大学院法学研究科 教授

専門は国際政治学、安全保障論。1994年米コーネル大学行政学修士課程修了。一橋大学より博士(法学)を取得。広島平和研究所講師、日本国際問題研究所主任研究員、在ウィーン国際機関日本政府代表部公使参事官などを経て現職。主な著書に『「核の忘却」の終わり』(勁草書房、2019年、編著)など。

日本にも当てはまるバイデン発言の意味

 ウクライナは条約上の同盟国ではなく米国にとって死活的な利益を有する国ではないため、ウクライナのために核兵器を使用するという選択の可能性はもともと高くはなかった。とはいえ、これを明言することは、ロシアによる対米核抑止が機能していることを認め、したがってロシアが「ここまでなら手出しされない」という安心のレベル、いわば〝レッド・ライン〟を示してしまったようなものだ。戦略レベルにおいて対米抑止が機能していることでロシアは戦域・地域レベルにおいてよりアグレッシブな作戦の遂行が可能になったともいえる。

 このことは、日本が属する東アジアにも当てはまる。おそらく状況はむしろ複雑だ。まず、戦略レベルで……

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Wedge 2022年6月号より
現状維持は最大の経営リスク 常識という殻を破ろう
現状維持は最大の経営リスク 常識という殻を破ろう

日本企業の様子がおかしい。バブル崩壊以降、失敗しないことが“経営の最優先課題”になりつつあるかのようだ。しかし、そうこうしているうちに、かつては、追いつけ追い越せまで迫った米国の姿は遠のき、アジアをはじめとした新興国にも追い抜かれようとしている。今こそ、現状維持は最大の経営リスクと肝に銘じてチャレンジし、常識という殻を破る時だ。

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