2024年2月21日(水)

冷泉彰彦の「ニッポンよ、大志を抱け」

2022年5月30日

中国と本当に競争できるかがカギ

 以上見てきたように、IPEFの4つのテーマは、非常に分かりにくい。そして、どのテーマも、運用を誤ると生産性の向上ではなく、監視や規制といった「コスト」として競争力の足を引っ張る危険性を持っている。

 仮に、中国を「最大の競争相手」と考えるのであれば、技術革新で先行し、生産性を圧倒的に改善するという「経済合理性における競争」で結果を出さねばならない。反対に、この競争で敗北すれば、「中国抜きのサプライチェーン」を目指した投資は、結局は不良資産化する。

 13カ国は、果たしてこの「競争における本当の成果」を実現することができるのだろうか? IPEFが成功するのか、失敗に終わるのか、それとも雲散霧消するのか、その歴史的評価は、この1点にかかっている。

   
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