韓国も日本同様の課題に直面
国民の声が〝大転換〟の契機に
韓国では、現在の日本と同様、「移民政策はとらない」という方針があり、外国人労働者を正面から受け入れる制度がなかった。だが、未登録労働者、いわゆる「不法就労者」の削減と人手不足に悩む中小製造業からの外国人労働者の受け入れ要請は日増しに強くなっていく。そこで、韓国政府は、「『学ぶ』ことを目的とした外国人を受け入れる」という日本の研修制度のレトリックを採用した「外国人産業研修制度」を導入したのである。
同制度では、研修生である外国人は労働関係法令の対象とみなされず、送り出し・受け入れの業務は民間の団体が担っていた。これにより、日本の技能実習制度で問題視される外出禁止やパスポートの取り上げなどの人権問題、最低賃金より低い研修手当、渡航に要する高額の手数料など、民間業者のさまざまな不正問題が絶えず発生したのである。
高額な出入国費用や中間搾取で多額の借金を抱えるようになった多くの研修生は、……
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