2022年8月14日(日)

Wedge SPECIAL REPORT

2022年7月2日

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安田峰俊 (やすだ・みねとし)

ルポライター

広島大学大学院文学研究科博士前期課程修了。『八九六四「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)で第5回城山三郎賞・第50回大宅壮一ノンフィクション賞をW受賞。近著に『「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本』。

 「Wedge」2022年7月号に掲載されている特集「日本を目指す外国人労働者 これ以上便利使いするな」記事の内容を一部、限定公開いたします。全文は、末尾のリンク先(Wedge Online Premiumにてご購入ください。
同胞が集まるモスク(イスラム教の礼拝施設)で礼拝後、昼食を摂るインドネシア人技能実習生たち(22年5月、滋賀県東近江市) (SOICHIRO KORIYAMA)

 「ひどい会社でした。労働内容が雇用条件と違い、退職を申し出たら数十万円の損害賠償を請求されて」

 兵庫県神戸市内にある、逃亡した技能実習生らを保護する外国人労働者のシェルターで話すのは、インドネシア東ジャワ州出身のリサさん(仮名、30歳)だ。母国の実家は、6人家族の世帯月収が5万円程度という厳しい経済環境にあり、日本での仕事に期待をかけていた。だが、勤務先のあまりのひどさに〝反乱〟を起こしたのである。

前職時代の劣悪な労働環境を語る、インドネシア人労働者のリサさん (SOICHIRO KORIYAMA)

 彼女は過去に技能実習生として働き、いったん帰国。今春から在留資格「特定技能」で再来日した。この在留資格は2018年末に新設されたもので、それまで問題点が多く指摘されてきた技能実習制度の不備を事実上補う制度として、日本での長期滞在や自由度の高い就業形態を認めた、新しい在留資格だ。

 もっとも、この新制度も明るい話ばかりではなかった。リサさんが22年4月から勤務した愛知県内の大葉(おおば)を栽培する農家は、コンプライアンスの面で非常に問題のある会社だったのだ。

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