2022年9月26日(月)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年7月15日

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 ラテンアメリカ諸国の民主主義を立て直すことが必要で望ましいのはもちろんであるが、結局のところそれぞれの国民の自覚と自助努力に待つしかない。

協力保つ努力も無駄ではない

 バイデン政権は、左派政権の中でも、米州サミットに首脳が出席した、アルゼンチン、チリ及びペルーの政権、或いは、ホンジュラスのカストロ政権などとは、人権や反汚職、犯罪対策、気候変動対策といった面では波長が合うはずである。コロンビアではFARCが武力闘争を止めた空白に麻薬組織が急速に力をつけて進出しており、ペトロは麻薬対策で米国と対立している暇はないのではないかとも思う。従ってこれらの面で左派政権とも協力関係を保ち、民主的な傾向を助長することも1つの方策であろう。

 また、米州サミットで、バイデン政権は、域内各国が移民問題に取り組むロサンゼルス宣言を採択し、公衆衛生に関するアクションプランの採択、投資動員・サプライチェーン強化・クリーンエネルギーによる雇用創出等経済面でのパートナーシップの強化、カリブ諸国への気候変動問題への協力などでのイニシアティブを発表し、特に中米を対象に投資誘致を通じた雇用機会の増大や職業訓練の拡充等の貢献案を提示した。地味で具体性に不足しており、ラテンアメリカの現状にインパクトを与えるには十分とはとても言えないがそのような努力を続けていくことも無駄ではないであろう。

  
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