ところが、国際法を軽視し、憲法こそ優位との通説的立場をとる日本の憲法学者たちは、ポツダム宣言履行プロセスの一環として作られた憲法の国際協調主義を目立たなくし、憲法を国際法から切り離して解釈する運動を繰り広げてきた。「憲法優越説」である。
誤解多き憲法の原則
前文から読める「一大原理」
日本の学校教育で教わった「憲法の三大原理」なるものを考えてみよう。日本の子どもたちは、教員に言われるがまま、憲法学者の通説に違和感を覚えられるはずもなく「三大原理」、つまり「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を覚えさせられる。しかし実際には、……
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