2022年12月3日(土)

Wedge SPECIAL REPORT

2022年8月6日

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篠田英朗 (しのだ・ひであき)

東京外国語大学大学院総合国際学研究院 教授

英ロンドン大学(LSE)国際関係学博士(Ph.D.)取得。専門は国際政治学(平和構築論)。著書に『パートナーシップ国際平和活動』(勁草書房)、『紛争解決ってなんだろう』(ちくまプリマー新書)、『憲法学の病』(新潮新書)、『ほんとうの憲法』(ちくま新書)など多数。

 「Wedge」2022年8月号に掲載されている特集「歪んだ戦後日本の安保観 改革するなら今しかない」記事の内容を一部、限定公開いたします。全文は、末尾のリンク先(Wedge Online Premium)にてご購入ください。
日本国憲法は本来、「国際協調主義」を謳っている(NATSUKI SAKAI/AFLO)

 ロシア・ウクライナ戦争に直面し、日本政府は、歴史的に稀有なまでに強い姿勢で、ロシアへの制裁とウクライナへの支援を行っている。今後も日本が国際秩序を維持するために行動できる体制整備が必要だ。

 防衛費の増額という直近の課題が注目されているが、国家体制の全般的な整備という面から見れば、日本国憲法(以下、憲法)を整理しておくことも、極めて重要だ。今こそ、憲法の本来の「国際協調主義」の精神を取り戻す好機だろう。

 まず確認しておくべきことは、憲法は、本来、「国際協調主義」を目指している、という点である。

 日本はかつて、1931年の満州事変によって国際連盟が象徴した第一次世界大戦後の国際法規範にあからさまな挑戦をし、東アジアにおいて侵略行為を繰り返した。その結果、世界のほとんどの国が同盟関係を結んだ「連合諸国(United Nations)」に敗れ去った、いわば国際法規範から外れた国家であった。国際的に孤立した過去の日本の行動を反省し、新たに国際社会に貢献する国として生まれ変わるために制定したのが、憲法である。

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