2023年1月31日(火)

山師の手帳~“いちびり”が日本を救う~

2022年8月2日

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なぜ日本への帰国者だけがコロナ患者になるのか

 ARTではなぜ、ダメなのか? 私のケースでは、7月13日に日本メディカルセンターで、帰国72時間前の検診をしたら陽性が出てきて、その後のフライトはキャンセルし、2週間以上ホテルで足止めを食らってしまった。

 その間すでにARTでは陰性になってるのだが、PCRが陰性になるまでの間は日本に帰ることができないということだった。私と同じ無症状の帰国予備軍が日本大使館に長蛇の列になっていた。

 いわば日本のコロナ難民が増えていて1カ月経っても何ら改善しない現象が続いていた。問題の本質は合理的思考の劣化なのではないだろうか? 「旅の醍醐味は予測のできないハプニング」なのだがこんなに手間がかかるとは想像だにしなかった。

 在シンガポール日本大使館では、「新型コロナに罹患し、療養を終えて現在回復しているにもかかわらず、PCR検査を何度行っても陽性判定が続いてしまう方に対し、大使館でレターを発行しています」(7月19日通達)とのことだった。そこで筆者は以下のメールを領事部に出した。

 上記の件に関して緊急の質問があります。私は2022年7月13日にコロナ陽性の検査を日本メディカルセンターで受けており、その後の数回の自己ART検査は陰性であるため、10日が経過したので回復段階にあると予見されます。しかし、昨日RT-PCR検査を受け、結果はまだ陽性です。情報によると、PCRが陰性になるまで1〜2カ月かかるというものもあります。

 私はすでに2回の帰国フライトを遅らせている(14日、19日)ので、日本に戻るために何ができるか教えて下さい。せめて23日の帰国を希望しますが、最悪でも26日までには帰国したいと強く期待してます。

 医師によるARTで陰性である場合、回復健康診断書を持って帰国できるかどうか教えてください。回復健康証明書を使用したARTテストが受け入れられない場合は、すぐにご連絡いただければ幸いです。ご連絡をお待ちしております。

 以上に対して領事部からは20日に以下のメールが来た。

 ご連絡いただきありがとうございます。シンガポールの日本大使館です。新型コロナウイルス感染症から回復した渡航者の日本への入国手続きについて、お問い合わせをいただきました。

  • 出発前テストの免除はありません。 すべての旅行者はテストを受ける必要があります。
  • すべての渡航者は、出発前検査の陰性証明書がないと日本に渡航できません。回復診断書は、出国前検査陰性証明書の代わりとなる書類ではありません。
  • 出発前の検査が陽性の場合、旅行日を延期する必要があります。
  • 回復した旅行者で、COVID-19 の感染記録のために検査結果が陰性でない場合は、再度大使館に連絡してください。ただし、ケースバイケースでの検討となりますので、手続きに数日を要することが予想されますので、あらかじめご了承ください。

 下記の要件をご確認の上、本入国手続きを希望される方は、確認書類を添付の上、メールにてご連絡ください。申請手続きは、ケースバイケースで検討されます。審査・承認には数日かかる場合がありますので、あらかじめご了承ください。大使館レターの発行に時間がかかる場合、または申請が承認されなかった場合は、出発前の検査で陰性と判断されたら、再度ご自身で手配して日本に渡航することができます。

 大使館が大使館レターの発行準備を完了すると、ソフトコピーが電子メールで送信されます。手紙をプリントアウトして、日本へ旅行する際に持参してください。空港で提示または提出を求められる場合があります。レターを印刷できない場合は、原本を請求してください。

 そして、25日に日本大使館から 回復健康証明書のメールが入った。やっとのことで、26日の緊急帰国フライトで帰国できた。13日のPCR陽性から13日経過した26日に帰国が実現した私のケースは、むしろラッキーだったと言えるだろう。

 日本に帰国してから、メディアの報道を見ていると毎日のニュースには「史上最高の感染数」とか「ベッドが不足して医療崩壊は確実」とか「死亡者急増」とか恐怖を煽るのが好きらしい。まるで「人の不幸は蜜の味」とでも言いたげに思えてくるくらいだ。

 自虐ネタが好きな国民性といえばそれだけのことだが「これでもか。これでもか」とばかりに国民を恐怖の底に突き落とすような表現が紙面に躍るのはなぜだろうか?

  
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