動物・ペットとの生活は、我々人間に何かしら良い影響を与えてくれている、だからこそ飼いたいという需要は昔からあるのでしょう。しかし現在の制度ではまだまだ「物」としての扱いの域は超えておらず、それを扱う業種も社会的な必要性を認められていないのだと感じます。
これらの事実を研究し、論理的に検証した情報は獣医の仕事としてとても意義のあるものだと感じます。動物介在療法に関しては学会や高額な会費制の講習会などでの発表だけではなく、広く社会に啓蒙する必要があると考えます。
獣医師の社会的な役割が広がっているのも事実です。現在文部科学省では「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」に関するパブリックコメントを行っています。小動物臨床の分野においても新しい教育内容が必要とされる旨が記載されています。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000638&Mode=0
ペットとの生活は、人間の心を豊かにしてくれます。しかし今のままの社会では、ペットの心を豊かに保つためには不十分すぎます。人間の一方通行の気持ちでしかペットを理解しない制度だからです。夢の職業であった獣医の仕事には、解決に導く力があると信じています。
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