ロシアでは、クレムリン寄りのコメンテーターが、1月にクーデタからトカエフをロシアが救い出したのに、トカエフはウクライナでロシアを支持せず忠誠心に欠けると非難している由である。
中印関係も大きく影響
中国がその状況を見て、カザフスタンに主権、独立、領土一体性の保証を約束し、影響力を強めている。経済的には一帯一路により、中国の影響力はすでに強い。インドにとって、中国は地政学上の最大のライバルである。
中国とは、中印国境で衝突したばかりであり、中国が中央アジアで影響力を強めることは歓迎できないと考えていることは明らかである。インドは、中央アジア政策をロシアとの提携を中心に構築してきたが、その見直しが必要になっている。ロシアの中央アジアでの支配力の弱まりは、キルギスタンとタジキスタンの間で最近武力衝突が起きてきていることにもみられる。ロシアによる抑えが効かなくなっている。
こうした状況を見ると、西側諸国は中央アジアの情勢にそれなりの注意を払う必要があるように思われる。