2024年2月21日(水)

From LA

2023年2月21日

 一方全米で最も再エネ導入が進んでいるカリフォルニア州の場合、ソーラー風力などを合わせた再エネが42.8%、天然ガスが28.8%、原子力10.5%で石炭はゼロだ。これと比較するとまだまだ、とも言えるが、2020年にはソーラーの設置数が全米で5位にランクインするなど、テキサスは再エネの発展途上にある、とも言える。

 オースティンの場合は昨年の再エネエネルギーソース率が5割に迫るなど、テキサスの中では突出して再エネ利用率が高い。これとEV推進を合わせて積極的な脱炭素に取り組んでいる自治体と言えるだろう。

 さらにオースティンではレベル2(ACの低速充電)チャージャーに関しては、1カ月に4ドル台という非常に低価格のサブスク・サービスも提供している。買い物や仕事場の駐車場などでちょこちょこと充電する場合、月々非常に低い負担でEV充電が可能だ。

市を挙げての大規模なEV試乗会

 もう一つの推進策は、市を挙げての大規模なEV試乗会の開催だ。各メーカーのEVを揃え、誰でも参加できる試乗会を開催している。これによって人々が実際にEVに触れ、乗ってみることでその良さを体感し、さらに電気代とガソリン代の比較など、EVを所有することで節約できるコストなどを学ぶことができる。

 そして市内の高校で、低所得世帯の生徒に対し無償でEVを提供する、という活動も行っている。車がなければ仕事に行くにも支障がある米国社会だけに、車を所有することで就業や就学の機会がぐんと広がる。これまでに150人がこの無償EVの提供を受けた。

 現在米国のEVの4割がカリフォルニア州に集中している。しかしこうした自治体レベルでの推進運動により、EV普及は加速する可能性がある。オースティン・エナジーの活動は再エネ、脱炭素に向けて自治体がどれだけの努力を行えるのかの見本となっている。

   
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