ハンター狙い撃ち
ハンター氏を狙い撃ちするコマー委員長の意図は何か。同委員長には、中国、ハンター氏および機密文書を結び付けることに成功すれば、共和党支持者に加えて、無党派の票獲得が可能になるという思惑があるとみてよい。
米NBCニュースの世論調査(23年1月20~24日実施)によれば、「米議会は中国に対して、より強硬な姿勢をとるべきか」という質問に対して、全体で75%が「とるべき」、18%が「とるべきではない」と回答し、「とるべき」が「とるべきでない」を57ポイントも上回った。党派別にみると、82%の共和党支持者、70%の無党派と69%の民主党支持者が「とるべき」と答えた。
米国民は党派を問わず、中国に対してより強硬な姿勢で臨むべきであるという点で一致している。対中不信を抱く米国民は多数派である。
だからこそ、ハンター氏と中国および機密文書をリンクさせ、米国民の目をバイデンファミリーと同国の腐敗に向けさせる価値は極めて高いのである。