チーム全体を盛り上げる存在にも
チーム内でもバウアーの存在は大きなプラス効果を生み出しているようだ。マウンド上での働きぶりは言うに及ばず、グラウンド外でも今までのベイスターズ所属選手にはいない風変わりなキャラが他の選手やスタッフの間から好評を博しているという。
例えば、自身のYouTube公式チャンネルや公式Twitterの動画撮影用カメラを球場に持ち込み〝自撮り〟していることだ。球団から特別に許可されているバウアーはコンスタントにカメラ持参で球場入りし撮影を繰り返しているが、意外にもチーム内の反応はそれほど悪くない。他の選手たちは「アメリカナイズド」がさらに〝確変〟したかのようなバウアー独特のノリを楽しんで受け入れており、現在では一緒になって撮影に協力的になっている。
そうかと思えば、他の選手からアドバイスを求められると、バウアーは投手野手を問わずMLBで得た経験を余すことなく身振り手振りを交えながら熱心に伝える一面もある。
25日の阪神戦勝利後、横浜スタジアムでのヒーローインタビューではインタビューアから「今の気持ちはいかがですか?」と問われ「ハッシュタグ、ヨコハマユウショウ」と即答。ベイスターズが勝利した後にTwitter上でトレンド入りするワードを口にし、ハマの本拠地スタンドを大いに沸かせた。
「問題児」や「トラブルメーカー」などMLBで不名誉なレッテルを張られてしまったのは紛れもない事実だが心機一転、海を渡ってやって来た日本はバウアーにとって腰掛けどころか安住の地となりそうな気配が漂う。やる気に満ちあふれている元サイ・ヤング賞助っ人がDeNAの25年ぶりVの使者となるかもしれない。