2024年7月23日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年10月10日

 この一つ目の疑問に対して、ファイスは、アサドは延命すると明確に答えています。そして、そこから生じる化学兵器拡散の危険に警笛を鳴らしています。

 二つ目の疑問については、ファイスは明確には答えていませんが、オバマ大統領がシリアの内戦に目を向けないことに対しては、鋭く批判しています。では、米国は実際どうすれば良いのでしょうか。はっきりとは書いてありませんが、行間からは、化学兵器を使用した者には、罰を与えるべきだったということが読み取れます。すなわち、おそらく、限定的な軍事行動は必要だったと考えているのでしょう。

 米露合意が、結果として、アサドを救い、褒賞を与えてしまったというのは、その通りでしょう。進退きわまったオバマとしては、他に方法が無かったわけでしょうが、そこまで自らの立場を追いつめたオバマの迷走ぶりが、このように批判されることは当然でしょう。

 議会で多数が得られずレーム・ダック化することも恐れたオバマの窮余の逃げ道でしたが、このような激しい批判が今後も続けば、依然としてオバマ政権のレーム・ダック化の可能性はあるでしょう。

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