「遠慮というのは単なる甘えだと思います。相手から教えてもらうんじゃなくて自分からコミュニケーションを取りに行くんです。大学時代の僕は甘えていました。上手くコミュニケーションを取らなかったことを後悔しています。だから今度は遠慮せずに積極的に溶け込んでいって試合に出たい。今なら出来るとも思っています」
東京ドームでのプレイが目下の目標
現在、川崎市立聾学校中学部で社会科の教員を務める傍ら、日本社会人アメリカンフットボールX2の「ブルザイズ東京」に加入し、Xリーグ(1部)返り咲きを目標にしている。
「コーチにお願いして仕事のあとにアメリカンフットボールの勉強をしています。学生時代のようにならないためにも、分からないことはどんどん聞くようにしています」
「今の目標は、1部に戻れば東京ドームで試合ができますので、そこで家族や友達、学校の生徒たちに僕のプレーを見てもらうことです」
「僕はコミュニケーションを必要とするチームスポーツをやっていたおかげで成長することができました。チームスポーツで培われたいろいろな縁の中で生かされていると思っています。この感謝の気持ちを形にしていきたいですね」
最後に教え子たちへの想いを聞いた。
「人のことを好きな人になってほしい。障害があって不自由かもしれないけれど、お互いが気持ちよく過ごすためにはどうすればいいかを考える人になってほしい。自分のことだけでもダメだし、自分を出さずに遠慮してもダメ。お互いがよりよく生きるために常に考える人であってほしいと思います」
<奥寺渉 プロフィール>
2004年 全国高等学校アメリカンフットボール選手権大会3位(関東準優勝)
2005年 学生アメリカンフットボール関東1部リーグ2位
2006年 第20回ヨコハマボウル 最優秀ラインマン賞(NTVガッツィ賞)受賞
2006~2008年 学生アメリカンフットボール関東1部リーグブロック2位
2009年 川崎カレッジボウル 関東1部Aブロックオールスター選出
2010年 デフラグビーに転向
2011年 デフラグビー日本選抜に選出
2013年 日本社会人アメリカンフットボール「ブルザイズ東京」に加入
■「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る(=isMedia会員登録)
「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。