2024年4月24日(水)

中国メディアは何を報じているか

2013年11月22日

 また戦略的な判断能力を向上させる必要もある。政権を転覆させる危険はどこから来るのか深く研究し予知能力を高めることである。外部から来る一切のイデオロギー面の攻撃に対して予防措置を講じ、我々自身が主流の価値観が覆されないように、そして党の歴史、軍の歴史、革命の歴史に泥を塗られないようにして党や国の基本制度が歪曲化されないよう早めに対策を打って安定力を保持しなければならない。

 我が国は史上まれにみる発展を成し遂げ、16世紀以来、西側諸国が世界の支配的地位を占めてきた情勢を書き換え、グローバリゼーションにおける辺境から中心へと躍り出た。しかし、ここで自分のイデオロギーを確固として守り、舞い上がったり、足並みが乱れることがあってはならない。

インターネットがイデオロギー闘争の主戦場に

 主導的にアジェンダ設定の権利(中国語では「話語権」と新しい固有名詞として使われるが、国際社会において自分で重要事項を設定して国際世論をリードするという意味:筆者)を獲得しなければならない。イデオロギーのやり取りは実質的にアジェンダ設定の権限を持つことなのだ。だれがアジェンダ設定権を持つかで民衆をリードすることができるかが決まる。歴史が示すのは、国や政権、軍隊にとって制空権、制海権そして情報権を握ることが「ハードな戦いを勝つ」うえで重要だ。しかし、もしアジェンダ設定権を失うなら「ハードな戦い」以前の問題であり、国の分裂を意味する。

 ある人が1960年代に誰がメディアの紙媒体を握るかでアジェンダ設定の権限を持つか決まる、と言ったことがある。1990年代以前には誰がテレビメディアをコントロールするかがアジェンダ設定の権限を有することを意味した。新世紀に入ると、誰がインターネット、特にマイクロブログをコントロールするかでアジェンダ設定権を持つかが決まる。今日のインターネットはイデオロギー闘争の主要な戦場となっており、西側の敵対勢力は中国を転覆させようとしている。アジェンダ設定権獲得を目指すために世論のあり方と情勢の変化を重視し、新しい理念や手段を兼ね備えなければならない。

 信念を持ち続ける必要があるが、イデオロギーの核心が信念だ。深刻なイデオロギー闘争で負け戦を重ねるのは人々が迷信や権力、金銭、人間関係にほだされて共産主義を信じなくなっているからだ。つまり共産党人としての信仰を持っていないのだ。イデオロギー闘争における勝利とは、執政党の崇高な指導の下に本当の民意を反映させた路線政策を引き出し敵対勢力が和平演変を図ろうとも徒労に終わらせることだ。


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