世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年12月24日

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 すなわち、中国による防空識別圏の設定は、偶発的衝突の可能性を高めることになろう。

 日本が実効支配する尖閣ついて、日本は、島は無人であることが確認された後、合法的に編入された、と主張し、中国は、島は古代以来中国の領土の一部であり、第二次大戦後返還されるべきものであった、と言っている。

 尖閣への主張がどんなものであれ、今回の中国の振る舞いは愚かである。好むと好まざるとにかかわらず、尖閣は、日本が100年以上統治しており、1945年から1972年までは、米国が沖縄の一部として統治している。中国は、威嚇により現状を変更しようとしている。

 島は日米安保条約の対象となっており、米政府が尖閣防衛にコミットしているので、事態のエスカレーションは、危険を倍加させる。

 中国が、国際法上の利は自分の側にあると信じているのならば、紛争を国際調停に委ねるべきである。日本はそれに同意しないかもしれないが、中国が調停の結果に従うと確信できれば、日本が同意する可能性がないわけではない。

 それができないのであれば、両国は、紛争の解決を将来世代の知恵に委ね、旧状に戻る必要がある。両国は、水産資源、原油探査の権利を含む、資源の共有を模索すべきである。

 しかし、北京はそういうことを望まず、島を、日米間にくさびを撃ち込むための手段と見ているようである。それは、無責任なゲームである、と述べています。

* * *

 ニューヨーク・タイムズが日本の「国家主義的傾向」について言及しているのは、全く無用、余計なことです。しかし、米国が自由の国として信頼できるのは、中国寄りと見られる同紙社説であっても、一言は日本の保守化傾向には触れつつも、中国の行動を明確に非難していることです。

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