2024年7月25日(木)

BBC News

2024年7月25日

アメリカのドナルド・トランプ前大統領が選挙集会で銃撃された事件で、連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は24日、下院司法委員会の公聴会に出席し、容疑者が事件の数日前にジョン・F・ケネディ元大統領の暗殺について調べていたと述べた。

7月13日にペンシルヴェニア州バトラーで起きた銃撃事件では、トランプ前大統領の右耳を銃弾がかすめた。また、集会参加者の1人が死亡し、2人が重傷を負った。

レイ氏は公聴会の冒頭、この暗殺未遂事件を「私たちの民主主義と民主的プロセスに対する攻撃」だとした。

その後、当局の狙撃手に射殺されたトマス・マシュー・クルックス容疑者(20)について、事件の1週間前の7月6日に、「オズワルドはケネディからどのくらい離れていたか」とインターネットで検索していたと述べた。リー・ハーヴィー・オズワルド容疑者は1963年にケネディ元大統領を暗殺したとされる。

レイ氏はまた、事件のあったトランプ前大統領の選挙集会に、クルックス容疑者が参加を申し込んでいたと説明した。

銃撃の動機については、まだ不明だとした。ただ、容疑者は事件の1週間前から、トランプ前大統領に関して「非常に集中していた」とみられると述べた。また、他の公人らのニュース記事も検索していたことがわかったとした。

レイ氏はさらに、容疑者が少なくとも8発発砲したとみられると証言。容疑者がいた屋上で薬きょう8個を回収したとした。

銃撃に使われたAR型のライフルについては、銃床が折りたたみ式で、短くして運びやすくできるものだったと説明した。また、容疑者が銃を持って屋上に上ったのか、それとも事前に銃を屋上に置いていたのか、捜査当局が特定を進めているとした。

ライフルを持った容疑者が最初に目撃されたのは、容疑者がすでに屋上にいた時だったと、ライ氏は述べた。また、発砲の数秒前に地元の警官も容疑者を目撃していたと説明した。

レイ氏はこのほか、容疑者が銃撃の約2時間前に、集会会場の上空でドローン(無人機)を飛ばしていたと述べた。

また、FBIが「比較的粗雑な」爆発装置を、容疑者の自宅で1個、容疑者の車の中から2個発見したとした。遠隔操作での爆発が可能で、容疑者は発信機を持っていたと述べた。

さらに、容疑者が事件前日に射撃場に行き、AR型のライフルを撃っていたことも判明したと説明。FBIはそれが、事件で使われたのと同じ銃器だとみているとした。

レイ氏はまた、容疑者が他者と銃撃について共謀した証拠はないと証言。容疑者の電子機器の捜査からは、容疑者が「一匹狼」の特徴と一致し、携帯電話にはほとんど連絡先がなかったとした。

容疑者の自宅の捜索では、容疑者と家族に関係のある銃器約14個が見つかったとした。

(英語記事 Trump rally gunman searched online for JFK assassination details

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c1we24zgz6zo


新着記事

»もっと見る