2024年7月26日(金)

BBC News

2024年7月25日

ドナルド・トランプ前米大統領が銃撃された事件について、シークレットサービス(大統領警護隊)や地元当局の職員が銃撃犯の遺体の近くにいる、ボディーカメラの映像が公表された。

この映像は、ペンシルヴェニア州バトラー郡の救急隊が撮影したもの。捜査当局が連邦議会議員たちに状況を説明した後、チャック・グラスリー上院議員(共和党)の事務所がX(旧ツイッター)に投稿した

グラスリー議員をはじめ多くの議員は、事件の全容解明を要求している。

映像では、銃撃犯の遺体の近くに、血痕が筋状に伸びている様子が映っている。

映像では、容疑者の遺体を見たシークレットサービス職員が、「ビーヴァー郡の狙撃手が(銃撃犯を見つけて)写真を送ってきた。この人物だ」と話しているのが聞こえる。

連邦捜査局(FBI)は事件発生の翌日未明、銃撃犯の身元をトーマス・マシュー・クルックス容疑者(20)と発表した。

これに対し、当局者が「同じ写真をもらっているか分からない」と職員に尋ね、職員は「同じだ。眼鏡をかけている」と答えている。

さらに、狙撃手は「オリジナルの写真を送り、銃撃犯が自転車から降りてきてバッグを置くのを見たが、そこで姿を見失った」のだと付け加えた。

シークレットサービス職員はまた、付近で発見された放置自転車が犯人のものかどうかについても尋ねている。

当局者はこれに「わからない」と答えていた。

「群衆の中の犠牲者」や、「撮影していて拘束された人々」についての話し合いも聞こえる。

シークレットサービス長官が辞任

暗殺未遂事件は13日午後6時11分、トランプ前米大統領がバトラーで行われた支援者集会で演説している時に起きた。集会参加者の1人が死亡し、2人が重傷を負った。

この事件をめぐっては23日、シークレットサービスのキム・チートル長官が、警備上の失敗を理由に辞任した。

議員たちは22日、連邦議会下院の監視・説明責任委員会で6時間にわたり、選挙集会前の警備準備についてチートル長官に質問した。

チートル氏は当初、警備で不備があったことの責任は取るとしたが、辞任要求は拒否していた。

チートル氏は、この銃撃事件を「シークレットサービスにとって過去数十年で最大の作戦上の失敗」と呼んだ。

目撃者によると、発砲の数分前、集会場近くの建物の屋上に、ライフルを持ったクルックス容疑者がいるのを見ていたという。

クルックス容疑者は発砲直後、警護側の狙撃手によって殺害された。

トランプは前大統領は右耳を負傷した。前大統領は事件後、銃弾が「皮膚を切り裂く」のを感じたと話した。

銃撃直後のトランプ氏の顔には血が付いており、警護担当たちがトランプ氏を急ぎ退場させた。

(英語記事 Graphic footage shows US officers standing over body of Trump gunman

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cjm9pywknn8o


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