2024年10月3日(木)

BBC News

2024年10月3日

アメリカのジョー・バイデン大統領は2日、イランがイスラエルにミサイル約180発を発射したことをめぐり、イスラエルが報復としてイランの核施設を攻撃することは支持しないと述べた。

バイデン氏はこの日、ノースカロライナ州のハリケーン被害をカマラ・ハリス副大統領と共に視察した。

その際、記者から「イスラエルによるイラン核施設への攻撃を支持するか」と問われると、「答えはノーだ」と述べた。

バイデン氏はまた、「イスラエルが今後何をするかについて、イスラエルと話し合うつもりだ」とした。

さらに、主要7カ国(G7)の首脳らと協議し、イスラエルについて、「対応を取る権利があるが、釣り合いの取れた対応をすべきだ」という点で意見が一致したと述べた。

イランによる1日夜のイスラエルへの攻撃を受け、両国の緊張が高まっている。イスラエルは、ほとんどのミサイルは防衛システムで撃墜したとしている。

イランはこの攻撃について、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの指導者イスマイル・ハニヤ氏や、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師、イランの幹部司令官アッバス・ニルフォルーシャン氏らが殺害されたことへの報復だとしている。

攻撃の直前には、イスラエルがレバノンへの地上攻撃を開始したと発表していた。イスラエルは、イランが支援するヒズボラの「テロリストのインフラ」を、レバノンの国境沿いの村々で解体するのが目的だと説明した。

アメリカは、この地域での緊張緩和を繰り返し求めている。イスラエルとハマスの停戦交渉も長期にわたって主導してきたが、成功には至っていない。

米国務省のマシュー・ミラー報道官は2日の記者会見で、「イランによる前例のないエスカレーションであることは明らかだ」、「イスラエルにはそれに対応する権利がある。どんな対応になるかを私たちは協議している」と述べた。

米政府は、イスラエルがどのような対応をすべきなのか、考えを公には明らかにしていない。

バイデン氏は1日のビデオメッセージで、自らの指示により、中東地域の米軍がイランから発射されたミサイルの撃墜を支援したと述べた。

バイデン氏は、イランによる攻撃は「敗れ、効果的ではなかった」とした。また、「間違えてはいけない、アメリカはイスラエルを完全に、完全に、完全に支持している」と付け加えた。

(英語記事 Biden opposes Israeli strikes on Iran nuclear sites

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c5y90pp936xo


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