Wedge REPORT

2014年2月21日

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 日本では、「国産パネルが(高くても)安心」という“世界の非常識”がまかり通っている。この状態が続くと、買取価格が高止まりし消費者の負担が過剰になる。FITが先行した欧米でノウハウを集積しているパシフィコ・エナジー(東京都港区)の共同創業経営者、金當一臣氏はこう指摘する。

 「事業者としては、海外での導入実績シェアが高く、性能も良く、競争力のある価格で、保証も日本製パネルと変わらないか、むしろ手厚い海外製の方が良いと考えるのが当然。しかし国内では、海外製パネルはファイナンスが付きにくく、完工(工事完了)までとその後1~2年程度の瑕疵担保期間の性能保証を行えるEPCが限られているという問題がある」

 FITでは20年間の売電価格が確定しているので、本来なら事業のキャッシュフローに注目して融資し、スポンサーに担保を求めないプロジェクトファイナンスが向いており、欧州ではそれが一般的だ。しかし、日本ではスポンサーの信用力に依拠するコーポレートファイナンスが一般的である。

 パネルも同じ発想だ、パネルそのものの評価はせず、たとえラベル張替だったとしても、国産でありさえすれば、その国内メーカーが、パネルの劣化あるいはOEM先の元々の製造メーカーの倒産といったリスクに対処してくれるだろうという考え方だから「国産でなければ融資しない」となるのだろう。

 しかし、実はそんなソーラーバブルの足下で、ある深刻な問題がひたひたと迫っているという。それは、太陽光パネルの劣化問題だ。

 02年、沖縄県・糸満市役所の壁面と屋根に大量に装着された太陽光パネルがある。その発電量は年々大幅に低下している(図)。毎年のように周辺機器などに故障が続発し、07年度から総額2000万円も修繕費がかかっている。12年度には遂に、パネルのガラス内の封止材が劣化したという。

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