
地球温暖化に異常気象……。気候変動対策が必要なことは論を俟たない。だが、「脱炭素」という誰からも異論の出にくい美しい理念に振り回され、実現に向けた課題やリスクから目を背けてはいないか。世界が急速に「脱炭素」に舵を切る今、資源小国・日本が持つべき視点ととるべき道を提言する。
PART1 政治主導で進む脱炭素 日本に必要な“バランス感覚”
編集部
PART2 おぼろげな46%減を徹底検証 “野心的”計画は実現なるか
間瀬貴之/永井雄宇(電力中央研究所社会経済研究所主任研究員)
PART3 高まる国家のリスク それでも再エネ“大幅増”を選ぶのか
山本隆三(常葉大学名誉教授)
PART4 その事業者は一体誰? “ソーラーバブル”に沸く日本
平野秀樹(姫路大学特任教授)
PART5 「バスに乗り遅れるな」は禁物 再び石油危機が起こる日
大場紀章(ポスト石油戦略研究所代表)
PART6 再エネ増でも原発は必要 米国から日本へ4つの提言
フィリス・ヨシダ(大西洋協議会国際エネルギーセンター上席特別研究員)
PART7 進まぬ原発再稼働 このままでは原子力の“火”が消える
編集部
OPINION デジタル=エコの虚構 エネルギーの大量消費を見直せ
ギヨーム・ピトロン(ジャーナリスト)、聞き手・土方 細秩子(ジャーナリスト)
月刊誌『Wedge』2021年11月号(10月20日発売)の特集「脱炭素って安易に語るな」に同誌23年2月号(1月20日発売)の「デジタル=エコの虚構 エネルギーの大量消費を見直せ」(ジャーナリスト・ギヨーム・ピトロン氏)の記事を加えた特別版です。