経済の常識 VS 政策の非常識

2014年3月20日

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原田 泰 (はらだ・ゆたか)

名古屋商科大学ビジネススクール教授

1974年東京大学農学部卒業、博士(経済学)。経済企画庁、大和総研チーフエコノミスト、早稲田大学特任教授などを経て、2015年から日本銀行政策委員会審議委員を5年間務めた。20年4月より現職。『なぜ日本経済はうまくいかないのか』(新潮選書)など著書多数。
 

日本は輸出主導で回復していなかった

 要するに、日本は輸出主導で景気回復などしていなかったということになる。であるにもかかわらず、日本は輸出主導で回復していたと思いこんでいたのはなぜだろう。2002年からの景気回復の記憶が鮮明だったからだろうか。しかし、思い込みを捨てて事実を見てみれば、景気回復の時には輸出よりも輸入が増えることが一般的だということである。2013年12月からの回復はいつもと同じパターンだったというだけだ。

 考えてみれば当然ではないだろうか。景気が良くなれば海外の贅沢品を買いたくなって輸入を増やす。景気が悪くなれば節約するから輸入が減る。これが当たり前のことと考えた方が良い。経常収支が赤字になることが問題という向きが多いが、黒字にするのは簡単である。景気を悪くすれば黒字になる。しかし、それは誰も望まないことだろう。今まで、景気が良くなった時には経常収支の黒字は減っていたのである。あまり気にしなくとも良いということだ。

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