2025年12月6日(土)

古希バックパッカー海外放浪記

2025年4月6日

結婚を取るか仕事を取るか

インド男子は群れてテンションをアゲアゲするのが大好き!

 10月28日。@ハンピ ムンバイ在住の30数人を雇用するIT企業経営者は32歳。結婚を考えて交際している彼女がおり双方ともヒンズーで両方の親も了承している。カースト的にも経済的にも釣り合いの取れたカップルなのだ。

 半年ほど新規事業立ち上げのためドバイに出張しなければならない。ところが彼女が“ふたりの時間が大切”とドバイ行きに猛反対していると悩んでいた。彼の話ではインドではあるていど裕福な階層の女子は“仕事一筋の男”との結婚生活を嫌悪する傾向が強いとのこと。それゆえ彼女と結婚する決断がつかないと悩んでいた。

 伝統的ヒンズーの家庭では“夫唱婦随”が大前提で女性は夫に従うものとされて来たが最近は大きく変わっているという。

仏教徒の日本女性はインド青年との結婚のハードルは低いのだろうか

 11月14日。@アレッピー海岸 朝の散歩でインド人グループと一緒に歩いて来た日本女子に遭遇。20代のA子さんは東京でエンジニアとして働いていたインド青年と数年前に出会った。今回は青年の家族に挨拶に来て、青年の家族一行と南インドを親睦旅行しているという。A子さんの両親も結婚を了承しており半年後くらいに挙式予定。結婚にはなんの障害もないという。

 A子さんと分かれ、屋台で朝飯を食べていたら黒いワンピースの東洋系女性が通り過ぎた。筆者は片手を上げて合図したが見えなかったようだ。

 ホステルの近くに日本女性が住んでいると聞いたので夕食後会いに行った。Tさんは30代。年下のアレッピー出身の旦那さんと2年前に結婚して6カ月の男の子がいる。Tさんは旅行好きでタイやインド各地に長期逗留。アレッピー滞在中に旦那さんと知り合った。アレッピーはキリスト教徒が多い土地柄からなのかヒンズーの旦那との結婚には特に支障なかったという。話しぶりから旦那さんの家族親戚と頻繁に行き来して親しい様子が覗えた。

 なお、Tさんによると今朝見かけた黒い服の女性は日本人でアレッピーに長期滞在していたが一度日本に戻り、数カ月後に再度アレッピーに来る予定とのこと。地元の青年と交際しているらしい。

 1日に同じ町で3人の日本女性に出会うことは珍しいが筆者の過去累計10カ月のインド旅行の印象ではインド青年と交際したり結婚したりする日本女性は決して珍しくない。(拙稿ご参照『世界の果ての日本人妻たちの物語』『世界の果ての日本人妻たちの物語(後半)』)

純朴インド青年は日本女子の国際結婚詐欺の被害者になるのか

 10月31日。@マイソール S君はチェンナイ出身の25歳。S君はビットコインに投資しておりビットコイン取引での稼ぎの方が本業の会社の給料を上回る様子。

 筆者が日本人と知りスマホから1枚の写真を見せてくれた。日本人らしきタレント風の顔写真だが違和感を覚えた。プリクラで盛ったような人工的な容貌でカタカナの名前は日本人としては不自然で本名とは思えない(仮にB女とする)。数カ月前インドで開催された仮想通貨の国際会議で知り合ったとのこと。彼女も仮想通貨のトレーダー。その後スマホを通じてほぼ毎日連絡を取り合い婚約するに至ったという。

 不思議なのはS君がB女と文字のチャットで会話しているだけでビデオ通話をしていないことだ。おそらくB女が素顔と正体を隠すためビデオ通話を避けているのではないか。

 S君はインド青年としては小柄やせ型で服装も野暮ったいし、ハンサムでもない。またS君の英会話レベルはかなりお粗末。とてもタレントみたいなギャルが一度会っただけで恋に落ち、遠距離恋愛して結婚を決意するような魅力男子ではない。

 S君は6カ月後に訪日して結婚式を挙げる計画で、S君の家族は賛成しているという。B女は仮想通貨を舞台装置に使う国際恋愛詐欺であると古希爺は推断する。残念ながらS君と連絡が途絶え筆者の懸念を伝えることができない。 

インドでは古希ジジイが自撮りしていると周囲の若者が勝手に入り込んで来る

以上 次回に続く

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