
ケリー・アン、BBCニュース
北朝鮮が6日、平壌国際マラソンを6年ぶりに開催し、外国人ランナー約200人を首都に迎え入れた。
平壌国際マラソンは1981年に始まった。建国の指導者、金日成(キム・イルソン)主席の誕生を祝い、毎年4月に開かれていた。
最後に開かれた2019年には、外国人950人が参加した。その翌年に新型コロナウイルスが世界的に流行すると、北朝鮮は国境を封鎖した。
国境の再開は遅れており、昨年からロシア人観光客にのみ首都・平壌への訪問を認めている。
今回の大会では、外国からの参加者は新型コロナの流行前と同じく、ツアーグループの一員として入国しなくてはならなかった。
大会ウェブサイトで「独占パートナー」と記されている中国・北京の旅行会社「高麗ツアーズ」は、北京と平壌の往復航空券を含む6日間のマラソンツアーを2195ユーロ(約35万円)で提供した。
同社は自社サイトで、「平壌マラソンは、地元の人々と交流する機会が得られる極めて独特の経験」だと宣伝した。
今回のマラソンで参加者らは、金日成競技場や、凱旋門(日本による植民地支配に抵抗した金日成主席の役割を記念した建造物)、未来科学者通り(科学者やエンジニア向けの住宅地域)などを駆け抜けた。
オンラインに投稿された写真には、スタートとゴールの場所となった金日成競技場が観客で埋まり、その多くが歓声を上げ、金色の紙製の工作物を手に持って振る様子が写っている。
北朝鮮人ランナーのパク・クムドンさんは、「疲れを感じるたびに、国民の目が私を支えてくれた」とロイター通信に話した。
競技結果については公表されていない。
北朝鮮は2023年半ばに、新型コロナ関連の制限の縮小を始めた。
今年2月には、東部の特別市・羅先(ラソン)に西側の観光客が入るのを許可したが、そのツアーはわずか数週間で中止にした。
(英語記事 N Korea holds first international marathon in six years)